【読書記録】結婚や婚活、夫婦をテーマにした小説。辻村深月「傲慢と善良」ほか

【読書記録】結婚や婚活、夫婦をテーマにした小説。辻村深月「傲慢と善良」ほか 読書記録

結婚や婚活、夫婦がテーマとなっている小説をまとめます。読む楽しみを損なうようなネタバレはありません。

親しい友達におすすめするテンションで好き勝手言っていますので、
個人の感想として参考にしていただけると幸いです。

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本選びの基準

うにの本選びの基準は以下です。

・本屋さんで目立つところに置いてある本
・好きな作家さんの本
・テーマに興味がある本
・表紙やタイトルが気になった本
・文庫化されている本

Kindle Unlimitedを契約しているので、その対象本から選ぶことも多いです。
小説は入れ替わりが激しいので、読みたい本が対象であればすかさず読むのがポイントです!

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うに
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ちょっぴり訳ありの夫婦が勢ぞろい!

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結婚や婚活、夫婦をテーマにした小説5選

「傲慢と善良」辻村深月

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる―。彼女は、なぜ姿を消したのか。浮かび上がる現代社会の生きづらさの根源。圧倒的な支持を集めた恋愛ミステリの傑作が、遂に文庫化。(紀伊國屋書店より)

いつ書店に行っても目立つ場所に陳列されている一冊。個人的に辻村深月さんの著書は作品によって合う合わないが激しいのですが、これはとてもとてもよかった。。自分の価値観を肯定する傲慢さと、他者の意見に従順であることの善良さ。一見矛盾する概念なのにどちらもめちゃくちゃわかる、自分がなんとなく誤魔化しておきたい心の中の部分をスパスパと言語化されるような感覚でした。真実も架もその他登場人物も基本的にみんな「いけすかない」のに、単純に自分と切り離せなくて、終始居心地の悪さすら覚えるくらい。ただの婚活の話ではなかった…。現代日本社会に生きづらさを感じている社会人男女におすすめです。

心にグサグサ来る度:★★★★★
読了後の満足度:★★★★★
また読み返したい度:★★★★★

「殺した夫が帰ってきました」桜井美奈

都内のアパレルメーカーに勤務する鈴倉茉菜。茉菜は取引先に勤める穂高にしつこく言い寄られ悩んでいた。ある日、茉菜が帰宅しようとすると家の前で穂高に待ち伏せをされていた。茉菜の静止する声も聞かず、家の中に入ってこようとする穂高。その時、二人の前にある男が現れる。男は茉菜の夫を名乗り、穂高を追い返す。男はたしかに茉菜の夫・和希だった。しかし、茉菜が安堵することはなかった。なぜなら、和希はかつて茉菜が崖から突き落とし、間違いなく殺したはずで…。秘められた過去の愛と罪を追う、心をしめつける著者新境地のサスペンスミステリー!(紀伊國屋書店より)

桜井美奈さんの本は物騒なタイトルが気になる。こちらはKindle Unlimitedで読みました。殺した夫が帰ってくるって何?と思ったら本当に「殺したはずの夫が記憶障害で別人のような性格で帰ってきて、何事もなかったかのようにまた一緒に暮らし始める」というところからスタートします。結末がどこに行き着くのか全く読めず、読み進めてもどうも真相に近づいている感じがしなかったのですが、最後は「そういうこと!?」としっかり驚ける展開があってよかったです。

展開のドキドキ度:★★★★☆
読了後の満足度:★★★☆☆
また読み返したい度:★★★☆☆

「AX」伊坂幸太郎

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克巳もあきれるほどだ。兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。引退に必要な金を稼ぐために仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。物語の新たな可能性を切り拓いた、エンタテインメント小説の最高峰!(紀伊國屋書店より)

恐妻家の殺し屋が主人公の一冊。シリアスさとユーモラスさのバランスが独特で面白く、伊坂幸太郎さんの著書の中で一番読み返している作品だと思います。家族との場面ではごくごく一般的な気が弱い夫・父親でありながら、その延長にあまりにさりげなく殺し屋稼業の様子が描かれていて不思議な感覚。殺し屋シリーズとよばれる別作品も人気ですが、「倫理的に正義ではない立場のヒーロー」を身近に、かつ魅力的に描くのがとても上手ですよね。蟷螂の斧は果たして敵に届くのか?夫婦や家族との繋がりにグッとくる結末は必見です。

家族愛×エンタメ度:★★★★★
読了後の満足度:★★★★☆
また読み返したい度:★★★★★

「秘密」東野圭吾

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった。映画「秘密」の原作であり、98年度のベストミステリーとして話題をさらった長篇、ついに文庫化。(紀伊國屋書店より)

妻と娘が乗った高速バスが転落事故、意識を取り戻した娘の身体に宿っていたのは死んだはずの妻…という衝撃展開からの奇妙な夫婦生活を描く作品です。うにが初めて読んだのは中学生くらいのときで、斬新な設定やドラマティックな展開に感動した記憶があります。大人になって読みなおしたら以前はさほど気にならなかった場面に引っかかりを感じたりもして、「こんな話だったっけ!?」と再度びっくりしました。夫婦愛、家族愛という綺麗な言葉で片付けられない、複雑な心理描写に色々考えさせられる一冊です。

いろいろ生々しい度:★★★★☆
読了後の満足度:★★★★☆
また読み返したい度:★★★★☆

「本日は、お日柄もよく」原田マハ

OL二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された!目頭が熱くなるお仕事小説。(紀伊國屋書店より)

ここまでしんみりor殺伐とした夫婦(結婚)小説ばかりになってしまったので、最後はほっこり系の一冊。主人公、二ノ宮こと葉が幼馴染の結婚式でのスピーチをきっかけに、スピーチライターの仕事に興味を持ち成長していくお話です。とにかく良い人しか出てこなくて、「ご都合主義」的な展開に若干意地悪な気持ちになってしまう部分もあったのですが、最後の場面は思わず涙腺が緩みます…!あまりに美しい起承転結。伏線回収好きの方におすすめです。「言葉」とひたむきに向き合う登場人物たちを通して、心に響く言葉にたくさん出会えること間違いなしです。

ハッピー度:★★★★★
読了後の感動度:★★★★★
また読み返したい度:★★★★☆

うに
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気になる小説はありましたか?よろしければ読んでみてくださいね♪

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