【読書記録】不倫や浮気がテーマのおすすめ恋愛小説5選。角田光代「紙の月」ほか

【読書記録】不倫や浮気がテーマのおすすめ恋愛小説5選。角田光代「紙の月」ほか 読書記録

不倫や浮気ががテーマとなっている小説をまとめます。読む楽しみを損なうようなネタバレはありません。

親しい友達におすすめするテンションで好き勝手言っていますので、
個人の感想として参考にしていただけると幸いです。

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本選びの基準

うにの本選びの基準は以下です。

・本屋さんで目立つところに置いてある本
・好きな作家さんの本
・テーマに興味がある本
・表紙やタイトルが気になった本
・文庫化されている本

Kindle Unlimitedを契約しているので、その対象本から選ぶことも多いです。
小説は入れ替わりが激しいので、読みたい本が対象であればすかさず読むのがポイントです!

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うに
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ドロドロ破滅?禁断の愛?いろんな恋愛の形がありますねぇ…

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不倫や浮気をテーマにした小説5選

「紙の月」角田光代

ただ好きで、ただ会いたいだけだった。わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が1億円を横領した。正義感の強い彼女がなぜ? そして――梨花が最後に見つけたものは?! あまりにもスリリングで狂おしいまでに切実な、角田光代の傑作長篇小説。各紙誌でも大絶賛され、ドラマ化もされた第25回柴田錬三郎賞受賞作が、遂に文庫化!。(紀伊國屋書店より)

ずっと気になっていたのですが、最近書店で見つけて読みました。主人公の梨花はとんでもない犯罪行為に手を染めながら若い男にハマる、すがすがしいまでにどうしようもない女性なのですが、その悪気のなさ・現実感のなさと随所に感じられる所帯じみた日常の描写があまりにリアルで没入できます。悪女をセンセーショナルに描くのも好きですが、こういう「ごくふつうの自分を善良と信じている人物が、あるきっかけから後戻りできないところへ落ちていく」話は自分を重ねてしまってドキドキしますね。。。緊張感のある話ですがどこか浮世離れした解放感も感じられる不思議な小説で、とてもよかったです。

スリリングな展開にドキドキする度:★★★★★
読了後の満足度:★★★★★
また読み返したい度:★★★★☆

「セカンド・ラブ」乾くるみ

1983年元旦、僕は、会社の先輩から誘われたスキー旅行で、春香と出会った。やがて付き合い始めた僕たちはとても幸せだった。春香とそっくりな女、美奈子が現れるまでは…。清楚な春香と大胆な美奈子、対照的な二人の間で揺れる心。『イニシエーション・ラブ』に続く二度読み必至、驚愕の「恋愛ミステリー」。(紀伊國屋書店より)

イニシエーション・ラブの乾くるみさんの作品、Kindle Unlimitedで見つけたので大喜びで読みました。恋愛小説でありながらミステリーであるという覚悟のもと慎重に読みましたが、最後まで仕掛けが凝らされていて面白かった~!序盤でなんとなく予想がついているような気がしていたのですが、しっかり裏切られました。前作よりも種明かしがわかりにくくて理解に時間がかかったかな。2人の女性の間で浮かれる主人公がなんとも情けなくて哀れなお話です。わりとブラックめなお話だったのでイヤミス好きにおすすめ。

ギミックに驚かされる度:★★★★☆
読了後の後味の悪さ:★★★★☆
また読み返したい度:★★☆☆☆

「東京タワー」江國香織

大学生の透は恋の極みにいた。年上の詩史と過ごす甘くゆるやかなひと時、世界はみちたりていた。恋はするものじゃなく、おちるものだ。透はそれを、詩史に教わった。一方、透の親友・耕二は、女子大生の恋人がいながらも、蠱惑的な喜美子に夢中だった。彼女との肉体関係に…。夫もいる年上の女性と大学生の少年。東京タワーが見守る街で、二組の対極的な恋人たちが繰り広げる長篇恋愛小説。(紀伊國屋書店より)

江國香織さんの著書でも特に印象に残っている一冊。年上の女性と不倫する男子大学生2人にスポットライトをあてた小説です。何が面白いわけでもなく、誰に感情移入するとかいうわけでもないのですが、出てくる風景、アイテム、女性たちの人物描写がとにかく素敵で時々読み返してしまいます。(うにはこの小説に出てくる「由利ちゃん」が大好きです)内容としては身も蓋もない言い方をすると「男子大学生がずるくて無責任な既婚社会人女性に都合よくたぶらかされる話」なのですが、透の目から見た「詩史さん」の魅力的なこと!野暮なことは言いっこなし、圧倒的な情緒で殴られたい方におすすめの恋愛小説です。

登場人物の魅力度:★★★★★
読了後の満足度:★★★★☆
また読み返したい度:★★★★★

「恋愛中毒」山本文緒

もう神様にお願いするのはやめよう。―どうか、どうか、私。これから先の人生、他人を愛しすぎないように。他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように。哀しい祈りを貫きとおそうとする水無月。彼女の堅く閉ざされた心に、小説家創路は強引に踏み込んできた。人を愛することがなければこれほど苦しむ事もなかったのに。世界の一部にすぎないはずの恋が私のすべてをしばりつけるのはどうしてなんだろう。吉川英治文学新人賞を受賞した恋愛小説の最高傑作。(紀伊國屋書店より)

こちらもKindle Unlimitedで読んだ作品です。「職場にいる地味な中年女性」の恋愛事情を掘り下げていく構成が面白くてすいすい読めましたが、この主人公が思ったよりぶっとんだ性格で少しびっくりしてしまいました。「水無月はこう思った」→(うんうん、わかる)→「だから、こうした」→(はい!?)みたいな感じで終始話が展開していって、さながら異文化体験という感じ。恋愛にここまで執着する心理に狂気を感じてぞっとしつつ、こういうのもアルコールやニコチンなどと同じ依存症の一種なんだろうな、これは苦しいなと…。綺麗じゃない大人の恋愛を覗き見してちょっぴり苦い気持ちになる一冊です。

恋愛のドロドロ度:★★★★★
読了後の満足度:★★★☆☆
また読み返したい度:★★★☆☆

「東京DOLL」石田衣良

マスター・オブ・ゲーム=MGと呼ばれる天才ゲームソフト制作者・相良は、新作のモデルに翼のタトゥを背負った少女・ヨリを選ぶ。映像モデルとして完璧な「人形」ぶりを発揮するヨリに、MGの孤独は癒されていく。だが、彼女には愛する男の不幸が見えるという異能があった。東京の今を描いた長編恋愛小説。(紀伊國屋書店より)

中高生くらいのときに読んだ小説ですが、こちらも「浮気する男が出てくる話」として妙に記憶に残っている一冊です。大成功しているゲームクリエイター(妙齢の婚約者持ち)がコンビニでタイプど真ん中の女性と出会ってよろしくやるお話。都会の孤独感と謎のセンチメンタルさと成金のスカした感じが絶妙にミックスされていて、合っているかわかりませんが「港区文学」とか「東京カレンダー」という言葉を連想します。同じ東京でも、上記の「東京タワー」と対極の雰囲気なのが面白い。男性の理想を詰め込みました!という印象を受ける小説なのであんまり万人に勧める内容ではないですが、お金持ちのお買い物シーンとか食事シーンとかは新鮮です。

ハイスぺ男性への理解(誤解?)が深まる度:★★★★☆
読了後のなんとも言えない度:★★★★★
また読み返したい度:★☆☆☆☆

うに
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気になる小説はありましたか?よろしければ読んでみてくださいね♪

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